GS美神 極楽大作戦

 週間少年サンデーに約8年にわたって連載された作品。この作品はそこら中にツボがあることもあって、大変な人気作品となり、第38回小学館漫画賞を受賞、TV化もされた。この作品についての考察は様々な先達がいらっしゃるので連載が終わってかなりたつ今頃何か書いてもしょうがないというのもあるので、(実際、深く洞察されているサイトが多い。やはり数が違うよなぁ)うちでは感想程度にしておく。
 
 この漫画は最初から最後まで初版本を買っているので基本的にリアルタイムで読んできた。(雑誌連載じゃないから正確ではないが)で、最近通して最後まで読んで気づいた点がいくつかある。その点とは・・・
 
  1. 美神の服装の種類は意外と数が多い。(イメージでは24巻P.55の弓が描いているものだが、実はそんな服装は少ない)
  2. 横島の成長とか性格について
  3. 人工幽霊一号の存在
 
 1は別にどうでもいい話なのだが、筆者はGS資格試験の頃にはこのイメージがあったように記憶しているので、この雰囲気の服装でのイメージを植え付けるに足るエピソードが1〜9巻にあったはずなのだがあまり意識がない。大体、袖のある服を着てるイメージが無いのに、実際にはそんなことはないというのが気に掛かる。(BS漫画夜話で「あしたのジョー」の時に出演者達がジョーのイメージを後半のみのイメージしか持っていないというのとどこか近いものがあるのかも・・・)
 
 2はそこらで語られているものと思うが、横島の霊能力発露は1巻の2話目で既に出ている。霊能力云々の話は基本的には4巻の最初に妙神山修行場に行った時に小竜姫が見いだして、今後の成長の起点となるが、最後まで読んだ後だと2話目オチの話が全体に掛かっていて面白い。(この時点で先々を見越していたとは考えにくい。4巻のほうでは既に人気連載だったはずなので、長期連載を見越しての伏線であるのは明白なのだが)霊能力の成長で個人的に好きなのは、3巻P.95(独立愚連隊西へのピート初登場のシーン)と36巻P.119(ザ・ショウ・ゴーズ・オンで銀一が事務所を訪ねてくるシーン)でわら人形に五寸釘を打つコマ。訓練をしそうにない呪いが掛けられるようになっているところに大きな成長を感じた(笑)
 
 では横島の性格はというと、基本的に優しい男であるが、博愛ではないってことですね。2巻P.69マイライフ・アズ・ア・ドッグで美神「チャンスよ!!誰か知らないけどそいつが襲われている間に装備を拾って反撃するわよっ!!」横島「合点!!」というコマ。最後まで読み通しても浮きません。基本的には顔見知りに対して優しいのであって博愛精神ではないってことです。似たようなシーンは少ないのですが、これに反するシーンは見あたらないですね。(まぁアシュタロス編は博愛っぽい気配もあるが。)但し、顔見知りに対して非情にはなりません。基本的にはこの物語は平和云々というような大きなテーマを直接は扱わないようにしているように見受けられる(この姿勢には賛成)ので博愛精神を出すには無理のある話ではあるが。(ただ、横島はかなり深いところでシャイに描かれてるので、後半では結構博愛精神を持たされているのかもしれない)ところで、横島が「死ぬ前に〜〜したかった」という感じの弱音を吐くのは4巻のドラゴンへの道までだった。これも意外。もっと多いと思ってたが・・・・
 
 3つめの話、人工幽霊一号に関して。おキヌちゃんが生き返って帰ってきて以来、出てきません。勿論、死んだとかそういった話は全く出てきません。結界とかは最後まで残っているっぽいのですが、どこで消えたのでしょうか。どうも作者が忘れてしまったっぽいのですが・・・・

おまけのクイズ

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